最近、深夜、早朝に関係無く速度超過取締を高速道路、一般道路で見かけます。高速道路はオービス設置前に看板で標識があり事前にわかります。しかし最近では一般道路でも移動式オービスを見かけます。いつもの時間、いつも通る道、いつもと同じ町並みを見ながら直線で道幅は広く交通量も少ない馴染みの道を通ります。
しかし、いつもと若干交通量、風景がと感じた事ありませんか。まさか、早朝から速度超過取締なんかしてないよ。朝は無防備な状態です。そこが落とし穴です。深夜等は光電灯はよくわかりますが、朝は、わかりづらく、移動式レーダーは見にくい場所に設置され取締警察官も目立たない様にしている為、ドライバーからは見逃すケースが多いです。
この内容は、速度違反自動装置(オービス)の仕組み、点数、罰金等について説明をしています。
オービスとは何か
オービス(自動違反取締装置の通称)とは、公道を走行する自動車の速度違反を検知して記録するための装置です。レーダーなどで車両の速度を計測し、一定以上のスピードであれば自動的に写真を撮影されます。
写真によりナンバー・車種・運転者の顔などが識別され、数日後に通知書が届くので、決められた場所に出頭する必要があります。
オービスが設置されるのは主に幹線道路や高速道路などで、速度違反が原因の事故が多発する場所などが選ばれます。
オービスとは、もともとアメリカのボーイング社の製品名で、語源はラテン語のORBIS(目)からきてます。日本では高速道路に設置されているケースが多いですが、設置箇所の手前に警告標識が立てられています。オービスは単に速度違反を取り締まるだけでなく、事故を未然に防ぐ役割も果たしています。
オービスの役目
- ドライバーと車両ナンバーと撮影するカメラが付いている
- 速度を自動で計測する装置がある
- 撮影時にストロボ発光し運転手に違反を認識させる
速度超過何キロ以上で光る
固定式オービスの場合、一般道で30キロ、高速道路で40キロ以上の速度超過で撮影されるというのが定説です。但し、移動式オービスの場合は、15キロ程度の超過でも撮影された事例が確認されています。自動車の運転免許を持っている方であれば一度は聞いたことがあると思いますが、法定速度を超過した自動車を機械によって取り締まりをする装置です。確実ではありません。
オービスで捕まる経験をした方によると、10キロ超過でもオービスが光る設定の取り締まりをしている装置もあるようなので、オービスの取り締まりで捕まる危険を避けるには、法定速度で走っていることを確認してオービスのレーダーの下を通過しましょう。
何色で光る?光の明るさは?
固定式の場合はほぼ赤色に光ります。但し、大阪府吹田市にあるものは白色に発光します。移動式の場合はLSM-300という機種が赤色で、LSM-310やMSSSという機種は白色で発光します。赤色発光の撮影写真は白黒で、白色に発光するものはカラーです。中型(半可搬式)も赤く光ります。オービスに撮影された時のストロボの明るさは、昼でも夜でも確実にわかります。光るのはほんの一瞬ですが、普通に運転しているのであればはっきりと認識できます。
オービスの予告看板について
固定式オービスの場合、必ず手前に数枚の看板が設置されています。看板の色やサイズ、文言は地域により異なります。代表的なパターンだと2km手前、1km手前、500m手前に設置されていますが、これも地域により異なり、統一されたルールは無いようです。一方、移動式オービスの場合は、サイトやSNSで告知していたり、警察官が装置付近に待機し違反を実際に確認しているなどの理由により看板を設置しない場合があります。看板を設置する場合でも通常は1枚のみで、形状は縦長で道路の左側路肩や歩道に設置されます。稀に右側の路肩や中央分離帯に設置されることもあります。
オービスの種類
オービスの種類は、大きく分けて「固定式」「移動式」「半固定式」の 3 種類にわかれます。
- 固定式オービス
LH システム オービス
路面の下に3本のループコイルを埋設し、その間を通過する時間から速度を計測します。形状は道路をまたぐ門型やF型の支柱にカメラとストロボ、パトランプと主装置の箱が設置されています。新しいモデルだと1台のカメラで2車線を撮影できるものが登場しています。また首都高速環状線ではトンネル内にも設置されています。
- ループコイル式オービス
LHシステムと同様にループコイルにより速度計測を行ないます。オービスガイドでは解りやすく、路肩に自立しているタイプをループコイル式オービスとしています。(レーダー探知器メーカーなどでは構造により区別してる場合もあります。)全国には古くて稼動していないものから、最近設置された新しいモデルまであります。 - Hシステムオービス
通称ハンペンと呼ばれている、白くて四角いレーダーが特徴です。大阪府には初期型の丸形のモデルも現存しています。ちなみにHシステムの「H」は阪神高速の頭文字から付けられたそうです。Hシステムは製造メーカーが撤退したこともあり、毎年撤去が進んでいます。 - レーダー式オービス
古いタイプで現存する場所は、ほんの数える程度しかありません。一般的な構造は、道路上の支柱にレーダー照射部があり、カメラ本体は路肩に設置されています。レーダー式オービスも撤去が進んでいますが、埼玉県と岐阜県にそれぞれ1ヶ所づつSSSというレーダー式の新型が設置されています。2018年に登場した新しい方式のオービスで、レーザーで速度計測します。形状は路肩に自立するタイプです。大阪府阪南市(2021年12月現在)に1箇所のみ設置されています。
(オービスガイド調査員が始めて他のオービスとの違いに気付き、交通ジャーナリストの今井氏が情報公開請求した資料により、これがLpオービスだということが判明しました。)
- LSオービス
Lpと同時期に登場したLs型のオービス。レーザーで計測するのは同じですが、Lpが自立型なのに対しLsは門方やF型の支柱に設置されています。大阪府豊中市、吹田市、枚方市(2021年12月現在)に1機づつ計3ヶ所に設置されています。 - 半固定オービス
オービスのベースとなる土台部分だけを複数個所に設置しておき、カメラなどの本体を定期的に移動してゆくタイプです。2021年12月現在は、阪神高速の3ヶ所の非常駐車帯に土台部分が設置され、不規則に本体部分が移動している状態です。
- 移動式オービス
小型(可搬式)
1人でも移動できる小型のオービスです。三脚に載せて設置しますが、1畳ほどのスペースがあればどこにでも設置できます。レーダータイプとレーザータイプがあり、レーザータイプはトンネル内でも運用されています。運用時は必ず近くに警察官が待機しています。 - 中型(半可搬式)オービス
トラックで運搬設置して、数日間無人での運用も可能なタイプです。形状はロボットのような見た目で土台にはバッテリーが内蔵されています。埼玉県と岐阜県に各1機づつ配備されていますが、最近は目撃情報が少なくなっています。 - 車両車載式オービス
ワゴン車の車両後部にカメラなどの機材を搭載したオービスです。路肩に停車した車がそのままオービスになります。このタイプは既に運用を終了しています。近いものでレーダーパトカーやレーザーパトカーがありますが、これらはオービスとしての運用ではなく、その場で違反処理を行なうため「ネズミ捕り」に分類されます。
オービスと間違えやすいカメラ
固定式オービスと間違えられる代表が犯罪捜査用の「Nシステム」です。他にも移動時間を計測する「Tシステム」、ループコイルを埋設した「トラフィックカウンター」や「自動重量計測装置(WIM)」があります。 移動式オービスと似ているものには、国土交通省の車検切れ車を発見する可搬式ナンバー自動読取装置で通称「車検切れ発見機」、歩道橋上に設置されることが多い「交通量調査カメラ」、交通事故現場検証用の「3Dスキャンカメラ」などがあります。
オービスの速度超過の点数や罰金はいくら?
オービスを光らせてしまった場合には、スピード違反の罰則として『免停(違反点数6点または12点)』と『6~10万円の罰金』が科される可能性があります。
(罰則は走っていた道路や違反していたスピードによって判断)。
オービスの罰則に関しては以下の記事でも紹介しています。罰金の支払い方法や免停の期間など、詳細を確認したい場合はご覧ください。
- オービスはサングラスやマスク装着でも出頭通知が届く
つまり、サングラスとマスクをダブルで装着し、完全に顔を覆った状態で数カ所のオービスを光らせている愉快犯のような場合は、たとえ運転者の顔の立証が困難なケースであっても、まずは出頭通知を出し、直接問い詰めるということも考えられます。 - オービスって昼間でも取られたらわかる
「まずい。オービスに撮られたかもしれない。でも、いま光ったかな?光ったようには見えなかったけど、どうなんだろう。もし撮られたのにそれに気づかないだけだったら、そのうち警察から通知が来るのかな。ああ、どうしよう。不安だな」
スピード違反で止められなかったけれど不安です。
「あ、やられた」と観念したのだけれど、その先で待ち構えているはずの警察官が、なぜか車を制止しようとせず、結局なにごともなくその場を通過することができたようなケース。こういうケースでは、ホッと安堵する反面、一抹の不安が残るのではないでしょうか。その場では何かの手違いで見逃されたものの、ナンバーを控えられているかもしれず、後日警察から呼び出しがあるのではないか、という不安です。
落ち込んでいるあなたへ
ネズミ捕りなども含めると平成26年に最高速度違反をした方は1,835,930人もいます。
ありきたりですが速度超過による事故を防げたと前向きに感謝するのもよいかもしれません。今後は同じ過ちを繰り返さないことと、安全運転やゆとりある運転を心がけましょう。
いくら待っても届かない
まだ全国にはフィルム式の旧型のオービスが現存しています。それらはフィルムが切れると記録できません。
新型オービスには警告として発光するタイプがあり、その場合は対象外です。
何らかの原因でナンバープレートやドライバーの顔が認識しづらい場合も通知が来ないようです。
但し故意にナンバーや顔を隠すと他の路上カメラを総動員して検挙されますのでご注意ください。通知書が自宅に届きます。
出頭通知書が届く
早いケースで2~3日、遅くとも1~2ヶ月が多い様です。場合によっては半年経ってから届くケースもあります。通知書が届く日数にバラツキが出るのは、オービスのカメラがデジタル方式でスピード違反時の撮影画像データを回線を使って各警察へ転送されます。
違反車両がレッカーや会社の車など、車の所有者と運転手の関係性の確認に時間を要す場合もあります。
当日持参品
- 通知書運転免許書
- 車検証
- 印鑑
- 筆記用具
※地域により持参するものは異なります。
※旅行中など遠方での違反の場合は近くに変更してもらえます。但し違反内容を認めることが条件です。
※違反内容に異議がある場合は通知の指定場所に出向く必要があります。
通知書で指定された場所へ出頭します。
違反内容の確認
オービスの写真を拝見しながら違反時の状況確認や内容に間違いがないか確認されます。
違反を認めると赤切符が切られます。その後は簡易裁判所への出廷通知が届くまで待機します。
- 簡易裁判所へ出廷する(罰金の決定と納付)
簡単な聞き取りが行われ罰金が決まります。罰金はその場で払う地域と後日振り込む地域があるようです。 - 速度超過違反内容
超過速度 違反点数 反則金・罰金
50km以上 12点 6ヶ月以下の懲役又は10万円以下の罰金
50km未満 6点 6ヶ月以下の懲役又は10万円以下の罰金
免停はいつから?
免停は原則として過去3年間の前歴の回数が行政処分の内容により決定となります。例外として、無事故無違反者への優遇措置が設けられています。
免停処分がなされた後、停止処分が終了してから一年以上無事故無違反、無処分であった場合前歴はゼロ回となります。
この一年間は免停処分が終了後一年となります。誤解の無い様にしてください。
講習は任意ですが免許センターなどで講習を受けて試験の結果がよければ、30日間の免停期間が29日まで短縮することが可能です。講習費用と期間は免停の処分日数により異なります。※ここで免許返却を行う場合があります。
処分期間 30日(短期) 60日(中期) 90日以上(長期)
講習時間 1日で6時間 2日で10時間 2日で12時間
講習料金 12,600円 21,000円 25,200円
終了(免許証の返却)
免停期間が終了したら免許証を受け取り運転ができるようになります。※免許の受け取りは返却場所と同じ免許センターなどが多いです。
光ったか不安でも問い合わせには応じてもらえません
結論を言いますと、オービスが「光ったかも」と不安に駆られて警察に問い合わせても、警察は「わからない」と返答するのみです。これは、警察が意地悪をしているのではなく、そもそも警察も知りようがない事柄であるからです。オービスは速度超過した車を検知すると、ピカッとフラッシュを閃光させて車のナンバープレートと運転席のドライバーの顔を撮影します。
このナンバーとドライバーの顔が映った映像は、即座に自動的にデータ化されるのではなく、担当のスタッフがまずドライバーの顔がいざとなったら顔認証が可能な程度の鮮明さで写り込んでいるかを確認します。
顔が問題なく写り込んでいれば、次にナンバープレートの情報から車両の「所有者」を特定します。この2つが揃った段階で初めて警察は「所有者」の住所に出頭命令を出すことになります。
まとめ
オービスは、スピード超過が起こりやすい場所に設置されています。スピード超過は、車両の横転、衝突といった交通事故にもつながり、人身事故や免停、罰金では済まされない。重大な過失事故の罪に問われます。自分自身だけの行動、問題ではなく周囲を巻き込む重大事故に繋がります。あなたの大切な方、周囲の方が被害者、加害者にならない様に十分な速度で走行をお願いします。
オービスは、様々な種類、形状等が異なりますが、オービスはある意味、事故防止の保険と考えます。もっと速度を抑えて走行するのは、ハンドル持ってますあなた自身の行動に繋がります。
十分な速度で安全で楽しいドライブを楽しみましょう。
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